常楽寺  (じょうらくじ)  金剛山照明院常楽寺 寺  天台宗 


 長野県上田市別所温泉2347







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信州の蕎麦はやはり美味しいものであった。有名な店であったのか店前で少し待たされたのだが、やはり待つだけのことはあったようだ。美味しいものを食べると気持ちまで豊かになるから不思議である。

車を駐車場に入れて、本堂へ向かう目に大きく「別格本山」と入ってきた・・・、如何なる意味でやら?
それでも本堂を見て感嘆した。重厚なかや葺き屋根の美しさは優しさをも含んでゆったりと構えていた。常楽寺は北向観音の本坊として立ち、別所温泉にある天台宗の寺である。平安初期慈覚大師円仁によって開創され、以後塩田北条氏や海野氏によって再興されたという。

後年、鎌倉時代、この塩田地方は「信州の学海」とも呼ばれ、宗教学問を勉強するところでもあったようだ。常楽寺もその一つで、天台教学の道場であるとともに信仰の場として現在に至るというのだ。
なほ、現在の住職半田孝淳大僧正は平成19年天台宗総本山比叡山の第256代座主であられる。

万菊にも師の墨蹟『清浄心』が掲げてあります。傳燈相承記念の折にいただいたものである。清浄心とは、如何なる場合も我欲の為に人に求むる事非かれ、人をしてハッと息をのむ思いをさせられるまでの清浄心とは、一切の我欲なき己となることなり。


そしてこの常楽寺で見落せないのが、裏山に整備された石造多宝塔、石造多重塔、これまでの住職達の石碑、宝篚印塔であろう。特に多宝塔は滋賀県の小菩提寺とともに国の重要文化財指定となっている。

経文によれば、天長二年(825)火焔の中から北向観音がこの地に出現した。そこで木造の宝塔を建造したが焼失、弘長二年(1262)石造を造り一切経とともに奉納したとある。散乱していた石造群を整備してあるが、昔はこの辺り全体が大切な尊い場所であったことが推察される。

それにしても信州の秋は爽やかである、車を置いたまま安楽寺へ向かうのだが、すそ野道を歩くほどに眼下には別所温泉の家並みが、そして近くは独跨山、前山、遠くは菅平の山々までもが秋空に稜線を美しく見せていた。





























 寺の地図



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