桃林寺  (とうりんじ)  龍雲山桃林寺  臨済宗東福寺派
  

 三重県鈴鹿市小岐須町800   







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鈴鹿の連山を背に、眼前には海に向う大地が広がる。手前に目を落としてみると青い新芽がまぶしい茶畑ごしに鈴鹿・四日市の街が望める。晴れた日に伊勢湾がキラキラと光り、そればかりか空気が清んだ日には知多半島までもが望めるという。この寺が結構高台にあることがわかる。聞くところによれば海抜2百mほどという、この辺りは南向きな山腹に潮風のあたる絶好の茶処でもあるのだ。
ほんの少し前ならば参道から門前にかけての桜が一斉に咲き誇り、ここらあたり一帯がほんのりと艶っぽく染まるのも一見である。

開山鳥羽天皇皇子覚快法親王、二祖に慈円大僧正というから、創建当時はこの地方一の七堂伽藍を構えていたと思われる。その寺領六百余石を有し、本尊に無量寿仏を祭り、山門には運慶作の両脇侍を持つ大寺院にて北勢随一の巨刹であったという。
開創以来八百年の歴史を持ち、当初は天台宗比叡山延暦寺に属すも、以後臨済宗建長寺派から現在は臨済宗東福寺派となり今に至るという。

余談ながら、鎌倉時代初期、慈円は比叡山東塔無動寺谷大乗院に住持し親鸞を教えた高僧である。第六十二代天台座主であり、自ら葛川息障明王院に入り、千日修行にのぞみ、葛川領の経営に大いに力をいれた。
歴史哲学的著書『愚管抄』や私家集『拾玉集』を編み、その著の中で「観音ノ化身、叡山ノ慈慧大僧正」と書き、良源を観音の化身と観る信仰をあらわしている。





背に鈴鹿の峰をいただきながら この山門前の櫻は美しい

山号 この日は一人のカメラマンが花を写していた

禅寺には不許葷酒山門入の石碑がある 門前には丁寧な説明がされている

境内の楓も美しい 本堂には自由に入れる

庫裏では予約すれば精進料理がいただける ひっそりと佇む本道

本尊は無量寿仏となっていた 無量寿仏

新しく建立された毘沙門天像 左に文殊菩薩、そして毘沙門天像

本堂内はいつも開放されている 禅風な内陣というべきか

すっかり青葉となったしだれ櫻 天台のなごりか?薬師如来が祀ってある

小さな境内であるが静かな時間が過ぎる

境内内にはかわいい花があった 境内から山門越しに

遠く伊勢湾の海が見える




 桃林寺の地図
http://map.goo.ne.jp/mapb.php?MAP=E136.27.4.510N34.57.7.790


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