青岸寺  (せいがんじ)  青岸寺  臨済宗妙心寺派
  

 滋賀県米原市米原669   







近江には大きな湖を囲むように、四方を比叡・比良・伊吹・鈴鹿など歴史的にも地理的には名高い山々に囲まれて、周りではその肥沃な土地が広く展開されている。水の豊富な地帯に人が住まなかったはずはないであろう。

中世南北朝の時代(1356〜)、この地には当時の近江守護職であった佐々木京極道誉によって建てられた米泉寺があったが、後、兵火で焼失したという。その折、本尊聖観音菩薩像のみが難をのがれたので、その後小堂にて長く祀られることとなった。

江戸時代、彦根大雲寺三世津守三和和尚がたまたまゆう遊行せし時、朽ちた小堂に祀られた観音像を拝し、ひどく心を痛められ再興を期して当山に入られた。大雲寺末寺として曹洞宗に属して、名を青岸寺として井伊家からも寺領および援助を賜り寺運は隆昌したのだそうだ。


庭園は観音の住まいであられる補陀落山の世界を多数の石で表す回遊式となっている。石組みの中、水を表すのに苔を用いている。梅雨時ともなるとこれに水がはいって苔の光が特別な美しさを呈するという。三尊石から枯滝石組にはその重量感と安定感をみる。それでも、聞くところによれば、こうした石組みの土台にはそれら石組みの下にその三倍もの石を敷いてこうした石庭をくむということだ。 そうした重量感に雄大さと安定をおぼえるのだろうか?昭和に入って滋賀県下の六っ箇所の名勝庭園が指定されるが、その名勝にふさわしい趣のある庭園であった。






























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 青岸寺
http://map.goo.ne.jp/mapb.php?MAP=E136.17.53.870N35.18.41.140


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