西明禅寺(さいみょうぜんじ)  大慈山西明寺    臨済宗永源寺派
  

 滋賀県蒲生郡日野市西明寺   







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日野川の流れは竜王の山々をその源として地域の田畑を潤し、豊かな恵みをあたえながら琵琶湖へと流れを注ぐのであった。 竜王山の麓、蒲生氏の居城のあった日野城の北東に位置する西明寺は静かな村落の中、瀟洒な堂宇を構えていた。

昔日、西明寺も修験をもっぱらとして付近に十二神社、金峰神社、熊野神社など修験に関係する社に囲まれていた。

また、この地域一体の寺と同じように開山時から宗旨の変遷を余儀なくされてきている。奈良時代に創建された当時は天台の寺であった。江戸時代初期には廃寺同様な寺であったというが、永源寺の末寺となって再興された。その天台の名残が本尊である十一面観世音菩薩をみることでわかる。

明治初期までの国宝観世音菩薩は現在国指定の重要文化財となって今でも厨子の中に秘仏となって安置されている。戦火をくぐり数多くの仏像や典籍を今に伝えているともいう。

その昔、比叡山正行坊の照源阿闍梨がこの地に草庵を結び連行していた時、比叡山楞厳院(りょうごんいん)から菩薩を勧請して本尊に安置して開山したという。
往古には竜王山上に聖徳太子が開かれたという大安楽寺があり、その別院として多くの寺坊を構え、室町時代には集落一帯がその寺域でもあったという。

更に、照源阿闍梨は大和多武峰(とうのみね)より龍神を勧請し、雨乞いの山として人々の信仰を篤くした。
山門、本堂、鐘楼、開山堂、庫裡、そして宝筺印塔一基があり、近年出土したという石仏群が静かに迎えてくれる寺であった。























 寺の地図
http://map.goo.ne.jp/map.php?MAP=E136.18.50.220N35.1.1.290


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