伊崎寺 (いさきじ)  伊崎耶山伊崎寺 伊崎不動 天台宗 
  

  滋賀県近江八幡市白王町1391   







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琵琶湖内湖の一つである大中の湖はもともと水深が2、3mと浅い湖沼であり、水辺に葦が茂り、どの辺りまで陸地なのか定かではない水域であった。近年になって内湖に向かって土を投げ入れた、これが石が坂を転がるはじめるもととなった。殖産の名の下に国営の埋め立て事業へと突き進んだのである。

長命寺、伊崎寺の辺り、現在は半島のような形で湖水へと突き出てはいるが、大中の湖あたり干拓されるまで入り江にかかる橋で陸地とつながり「奥島山(おきつしまやま)」と謂われていたそうである。
安土の町から西の湖沿いに津田の細江の橋を渡り、西へ向かえば長命寺、東へ長命寺山のふもとをぐるっと回り、入り江のところどころ葦の葉陰に田舟が浮かんで昔ながらの水郷風景があじわえるところでもある。

常不軽の行を修した相応和尚(そうおうかしょう)が比良の三の滝にて顕現したという不動明王はのちその桂の木から不動明王三体刻まれたという。比叡山東塔無動寺谷無動寺明王堂と葛川坊村息障院明王院、そして江州蒲生郡琵琶湖畔伊崎寺に各一体づつ安置されたという。

山の縁にへばりつくように参道が作られている、数年前とは打って変わったように綺麗に整備されて足元も明るくなって歩きやすい!時折湖面から風が吹き上げてはくるが、それでも夏のさ中吹き出る汗は止まることを知らない。

折しも明王堂には上原行照阿闍梨(比叡山千日回峰行者)が護摩供養をされた後で笑顔で歓談されていた。比叡山は開かれたところと云われるが、こうしたところにも阿闍梨さんとの距離を感じさせないのが私は好きである。

天候の急変で早々に戻らなければなくなり、阿闍梨さんにご挨拶だけして帰りにつこうとしたら、お弟子さんが即座に傘を用意してくださいましたが、こうした心遣いに寺のあり方を再確認する思いであった。

建立大師が行きかう漁船に喜捨を請うために鉢を投げ、それを取るため飛び込んだという古事に習い、今でも、天台宗荒行百日回峰を修した行者が例年八月一日に「竿飛び」の行事を行なう。
































 寺の地図
http://link.maps.goo.ne.jp/map.php?MAP=E136.5.37.030N35.12.4.170&ZM=7


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