六千坪の浄土宗寺院、塔頭(たっちゅう)は今も四寺を持ち、今も知多一帯の浄土宗中心寺院でもある。
実は十数年前に知多新四国八十八箇寺巡礼にてこの常楽寺に来ている。その当時は巡礼に忙しくゆっくりと拝観する心構え?もなく、ただひたすら大師堂に参詣し走り去ったということしか確たる思いはなかった。
東海古寺参詣を思い立ち、今回は浄土宗の寺院、そして阿弥陀仏に寄せる民衆の目線から半田市街地の中の寺院を見学してきました。季節は秋も深まってきていたのですが、まだ八十八箇所巡りの遍路さんたちはみえました。こうしたお遍路の方々を見ると清々しいものを見たという気持にさせられるのは私だけでしょうか。
この日は山門から本堂阿弥陀仏まで白い布が張られていた。極楽浄土への導きでもある、源信の往生要集にみられるあの紐である。近くの在の方々は山門からこの白い布の端を持って拝むのである。それは阿弥陀仏への手触りでもあるのだ。阿弥陀如来は民衆の苦しみや辛さをこの手触りで心優しく救ってくれ、念仏浄土への約束でもあったのである。
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常楽寺の地図