大池寺  (だいちじ)  龍護山大池禅寺    臨済宗妙心寺派
  

滋賀県甲賀市水口町名坂1168











私が高速道路を走らないのも、このようなお寺に巡り合う事があるからです。もう何度となく通っているのですがなかなか立ち寄る機会がなかった寺のひとつでもありました。


国道一号線鈴鹿峠を越えて滋賀県に入るとお茶の里土山町がある。そこから近江の盆地へと足を進めると甲賀市水口へとなる。この辺りは近年湖南と称されるところで、多くの由緒ある寺院があることでも有名となった。丘陵地の閑静な地にこの大池寺はある。


寺伝に拠れば、奈良時代末期にこの地を訪れた行基が大きな溜め池(心池の池)を造り、その中央に本堂を立てたのが始まりという。寺名もこのことに由来するとのこと。その池は今も一千年以上にわたり灌漑用水として周りの水田を潤してきているといいます。

長い刈り込みを垣に囲まれた参道を行くと、山門と白壁の塀が目をひく。境内には本堂の他に書院、茶室、庫裏などが建っていて、綺麗に掃きしるされた前庭に禅寺の美しさを感じるのでした。まだ秋の深さを見せるものはなく、所々でモミジの染まっているのを見せているだけでした。


住職の簡単な説明をお聞きした後、自由に拝観できました。

正式には大池禅寺というのだそうだ、禅寺の趣をそこかしこに漂わせているが、なかでも書院の蓬莱庭園は小堀遠州作の鑑賞式枯山水庭園であろう。江戸時代の作事奉行である小堀遠州は近くの水口城も築城している。

二段大刈込みは海の大波小波を表し、白砂の上に宝船を浮かべた姿を表現しているという。そんななかに様々な刈込みを用いて七福神が乗っているように象徴される。

静かに縁に座って庭園を見る…、こうした時間を味わうのも久方ぶりでもあった。観光寺でもないのであろう、人の気配を感じることもなく、自然のなかに計算された術を観ることで、禅の宇宙観を垣間見るのであった。


書院から本堂へ、丈六釈迦如来は秋の陽射しを跳ね返して美しく輝いていた。
本堂から見る庭園は四季折々の美しさを見せてくれるであろう。近江の山里にひっそり佇まい、自然を感じさせるに充分である。


>




















































































































































大池寺のホームページです。

http://www.sunalix.co.jp/daichiji/

 大池寺の地図



inserted by FC2 system