安養寺  (あんようじ)  東方山安養寺  真言宗



  滋賀県栗東市安養寺88番地











私にとっては珍しく真言宗の寺院を拝観して来ました。
真言宗という宗派の教義を疑問に思う私には足を遠のかせるものがあります。ひたすら現世成仏、現世利益を発願するのは元来仏教というものから少なからず縁なきものと考えたりもするのでしょうか。況してや空海自身が遍照金剛(大日如来)であるという思考回路には私のみならず釈迦仏教という観点からは離れていっているのではと考えるのですが。
それでも信仰という枠組みにおいて、安心を得るという点では仏教であることは事実でもありますね。


それでも真言宗安養寺を見たかったのは寺域の大きさ、又私の近江における定宿の高層階から金勝山の手前に小さく盛り上がった小山目に入って、勅願寺という寺略などからでした。国道一号線北鈎(きたまがり)の信号を曲がって名神高速道を抜けると東方山安養寺に着く。この旧鈎村辺りからが安養寺の寺領であったというから隆盛頃は大きな伽藍であったと考えられる。

ここで一言、普段は閑散としている寺であるようだ。境内は自由に手を合わせられるようである。本堂・観音堂を拝観したいと庫裏の呼び鈴を押したら若い僧が出られて案内をしていただいた。それは丁寧で、暑さの中、汗をかきながら親切に説明をしていただいた。三百円の拝観料は誠に至福の時間でもあったのはいうまでもない。以下にその一部を書いてみることにした。

観音堂に案内していただいた。前に軽く歩みだした薬師如来は左手に薬壷を持ち、中指を少し前に差し出すような右手は我々衆生を病や心を癒してくれるよう誓願であるという。

薬師如来は現在で云えば病院の院長であると言われる、日中の医者が日光菩薩、夜の医者が月光菩薩である如来の脇侍として立っておられるとのことである。その周りには十二神将がその役目を全うするのである。十二神将は看護婦さんで毎刻ごと代わられる、子の刻から亥の刻まで十二人で交代で守っておられるというのだ。江戸時代以降はその謂われ通り神将の頭には干支が載っているのだそうである。

安養寺の庭園は滋賀県の名勝として指定されているのだそうだ。小さくまとまったその池は琵琶湖を形どっており、全体に近江八景を模したものである。瀬田の唐橋が石橋として配置され、池の上部には小さな石(竹生島)も配されている。

石斛(せっこく)をご存知でしょうか?初めて見たのですが、ラン科の多年草で岩や古木に着生するという珍しい花である。この庭園では大きな株が見られ珍しいのだそうだ。その他、石楠花、ツツジ、睡蓮など四季を美しく花が飾るのであろう。
































































安養寺の地図

http://map.goo.ne.jp/map.php?MAP=E136.0.14.080N35.0.48.180

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